[1]ゆとりん@MVあ5l9jku3vtjc
2023/09/04 00:24
『あかね噺(ばなし)』

小学5年生の桜咲 朱音は、
落語家である父・桜咲 徹
(高座名・阿良川 志ん太)を
尊敬していた

しかし、志ん太は二ツ目
(落語家の階級

下から前座・二ツ目・真打)
であるためほとんど収入が無く、
ヒモ状態であった

朱音の尊敬を裏切らないため、
志ん太は真打昇進試験で
演目『芝浜』の内容を大胆に改変し、
自らの強みである人物描写に
時間を割くことで観客を引き込んだ

誰もが昇進間違い無しと思ったが、
審査委員長の阿良川 一生は
『芝浜』を改変した志ん太を
昇進どころか破門にしてしまう

父の落語が好きだった朱音は
父の師匠であった
阿良川 志ぐま師匠に弟子入りし、
父の落語の素晴らしさを証明するため
自らも落語家を目指す…


女子高生が
落語家を目指して奮闘する物語

女子高生がキャンプをする
『ゆるキャン△』

女子高生が釣りをする
『放課後ていぼう日誌』

女子高生が戦車に乗る
『ガールズアンドパンツァー』
等、
男性比率の多い職業や趣味に
女子高生が挑む作品は
たくさんあるが、
それが少年ジャンプから出てくるとは
思いもよらなかった

こういった
『女子高生*男性趣味』もの作品は
ゆるキャンやていぼう日誌等、
基本的に女の子の可愛らしさが
強調されがち

実際、同じく落語家の女の子を描いた漫画
『じょしらく』では
落語のシーンはほとんど無く、
楽屋での女の子達の会話に
比重が置かれていた

しかし『あかね噺』は
少年ジャンプ作品だけあって、
非常にスポ根的精神を感じる
(どちらが良いというわけではないが)

『女子高生*男性趣味』ものの作品は
自分が元々趣味としていたことでなかった場合は
その世界の知識を知ることができて
興味深いが、
物語としては平坦なことが多い

しかし『あかね噺』は
落語の世界について
色々な知識が得られつつ、
山あり谷ありの物語を楽しめる

『女子高生*男性趣味』もの作品としては
非常に斬新な作風と言える

そもそも少年ジャンプ自体が
女性主人公の作品が少ない雑誌である

そんな男性社会の中で
1人立ち向かうあかねちゃんの噺を、
是非とも応援してほしい

現在7巻まで発売中

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