2023/01/16 06:59『まじめな時間』
普通の女子高生・植村 一紗
彼女が交通事故で
死んでしまったところから、
物語は始まる
いきなり幽霊となった一紗は、
先輩幽霊達によって
『死んだ人間のルール』
を教えてもらう
『怨霊は強い力を持ち
現世の人間に影響を及ぼすことができるが、
通常の幽霊は
人間側の霊力が高くない限り
影響を及ぼすことはできない』
『死んでからしばらく経つにつれ、
段々と現世への執着が薄れていく』
『現世への執着が薄れるにつれ
体が発光していき、
その光を浴びていると
幽霊達は穏やかな気持ちになれる』
『現世への執着が完全になくなり、
成仏する瞬間、
強い力を持つ光を放つ』
等…
自分が死んだことに
最初のうちは納得がいかない一紗だが、
自分のお葬式を見たり、
悲しむ家族を見て、
少しずつ自分の死を理解していく
そんな彼女には未練があった
それは好きな男子に
告白できなかったこと
生前は一緒に
よく遊びに行ったし、
両思いだったに違いない！
後は告白するだけだったのに！
と、未練がましく
その男子の周りを漂う一紗
だが、
そうしていたせいで
何とその男子には
他に好きな女子がいたことを知ってしまう
早速その女子を探し出し、
恨みの念を向ける一紗
すると、何とその女子と
目が合ってしまった
実はその女子には霊感があり、
一紗の存在がわかるようで…
『秒速５センチメートル』
のコミカライズを担当したことのある
清家 雪子先生の
初オリジナル作品
幽霊達が
死んでいるのに生き生きしているのが
とても良い
登場人物のほとんどが死人であり、
お話を暗くしようと思えば
いくらでも
暗くできる題材なんだけど、
あえて幽霊達を明るく
コミカルに描いており、
どんよりすることなく読める
そして、読後には
爽やかな気持ちになる
毎日をしっかり生きることの大切さを、
死んだ女子高生が教えてくれる
全２巻
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