[1]ゆとりん@MVあ5l9jku3vtjc
2021/10/24 01:19
『九条の大罪』

飲酒運転により
轢き逃げをした男・森田

困り果てて仲間内に相談したところ、
『九条 間人(くじょう たいざ)』
という弁護士を紹介される

轢いた相手が死んでいれば
危険運転致死となり
懲役10年

生きていれば過失運転致死となり
執行猶予が付くため、
「被害者に生きていてほしい」
という森田に対し、
九条は
「被害者は死んでいた方がいい」
と言う

被害者が死んでいれば
客観証拠しか無いため、
罪を軽くできるチャンスが
生まれるためだ

この九条という弁護士は、
「法律と道徳は分けて考える」
のポリシーの元、
依頼者がどんな人間であれ
擁護する男だった…


『良い弁護士は
性格が悪い』
という一文から
物語が始まる本作

記載したのは第1話のあらすじだが、
「被害者は死んでいた方がいい」
と言ってのける九条もまた
とんでもない弁護士だ

この倫理観の欠片も無い漫画を描くのは
『闇金ウシジマくん』が有名な
真鍋 昌平先生

長年にわたり闇金という
社会の闇を描いてきた真鍋先生が
今度は弁護士の漫画を
描くということで、
もう社会の闇を描き続けるのは
疲れたのかと思いきや、
別の角度から
社会の闇を描いていた

轢き逃げ犯だろうが
覚醒剤の売人だろうが
弁護してしまう九条は、
正義とはとても言い難い

しかし、
正義や悪は抜きにして
九条はあくまで
『依頼人』のために
動いているだけであり、
九条のような弁護士がいなければ
救われない人間がいることも
また事実

弁護士という職業を通じて、
我々の知らなかった
社会の暗部を
本作は教えてくれる

この漫画を読んだ後は、
もし自分や自分の知人が
何か事件に巻き込まれたら
九条のような
性格の悪い弁護士に
弁護を頼みたいと思うことだろう

現在3巻まで発売中

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