[1]ゆとりん@MVあ5l9jku3vtjc
2019/11/08 12:46
『童夢(どうむ)』

とある団地で
謎の変死事件が多発

自殺か他殺かすら
よくわからない謎の事件に、
警察も翻弄されていた

実はこの事件の真相は団地に住む
『ある人物』が
自らが隠し持つ超能力を使い
引き起こした殺人事件であった

しかしもちろん
まさか超能力による殺人など
考えもしない警察は、
いっこうに犯人が
近くにいることに気付けない

検討違いの捜査をする警察を
陰で嘲笑っていた犯人

すると、
最近団地に引っ越してきた
小学生の女の子に
犯人は突然
「いたずらっ子ね!」
と叱られる

実はこの少女・えっちゃんも
また超能力者であり、
犯人が超能力を使って事件を
引き起こしていることに
勘づいたのだった

身の危険を感じた犯人は、
秘密裏にえっちゃんを
殺してしまおうと
夜な夜なえっちゃんに
襲いかかる

しかし、えっちゃんの秘める
超能力は犯人の想像を越えていた

真夜中の団地で、
殺人犯と少女の2人による
壮絶な超能力バトルが始まる



ゆとりん的
漫画ランキング7位

最早アートの領域の画力

実写映画さながらの
躍動感溢れるアングル

まったく無駄のないシナリオ

そしてアツき超能力バトル

これが1980年に発表された
漫画だと言うのだから凄すぎる

作者は『AKIRA』で有名な
大友 克洋先生

元々映画監督を
目指していた人であり、
アクションシーンの書き方が
アクション映画のそれなのだが

先生の凄いところは、
『アクション映画の
カメラワークで
漫画を描いているのに
あまりにも絵が上手すぎるので
それで成り立つ』
ところである

大友先生の漫画は
『動き』が
手に取るようにわかる

実際に動いているわけじゃないのに、
流れるように
キャラの動作が読み取れる

『ドラゴンボール』にも
これを感じたことがあるが、
ドラゴンボールの場合は
『漫画の描き方』を極めた結果
躍動感がある
絵になっていると思う

大友先生は
『実写映像を漫画に落とし込む』
ことに関しての頂点だと思う

また、今では
バトル漫画でよくある
『強い衝撃で叩きつけられて
壁や天井がへこむ』
という演出は
この『童夢』から生まれたそうで、
俺は驚愕した

驚愕したのは俺だけでなく、
当時の業界人にも
大きな衝撃を与え、
なんと日本SF大賞を
小説以外で初めて受賞したのが
この漫画だという

たった全4話、
たった1冊の単行本が
その後の漫画を変えてしまった

漫画を愛する
全ての人間に読んでほしい、
漫画表現のレベルを底上げした
歴史的一作

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