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神スレ認定
[210]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 13:46

ギルガメ・まくら・リンリーン・ハチ公が資料室に入ったのを確認すると、ゆとりんが素早く扉の鍵をしめた。

「ゆとりん、銭湯と長髪暴君は!?」


ゆとりんは辛そうな顔をして答える。


「あぁ…長髪暴君は…災いになってた…。」


「…マジかよ…。なんで…」

ゆとりんは俯いたまま言う。
「俺と銭湯が逃げてる時に黒さんと長髪暴君に会ったんだ。でも、二人とも言葉がぐちゃぐちゃだった。」

「銭湯はどうしたの?」


「銭湯は…黒さんに…」
そこまで言うと、ゆとりんは唇を噛んで涙を流し始めた。

「つっ…連れていがれた…。ぉぇ…俺をかばって…。」

ゆとりんが銭湯のホウキとモデルガンを持っているのは、銭湯が連れていかれる瞬間にゆとりんへと投げ渡したからであった。

「ああ…ぉぉぉ…」

「…泣くなよゆとりん。」


黒幕(災)だけでも嫌だったのに、長髪暴君(災)・ナナシハァハァ(災)まで"災い"になってしまった。
さらに、大切な友人、銭湯までも"災い"の餌食になった。
…全文

[209]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 11:55

「うわっ!」
「いやっ!」
ギルガメとハチ公が階段から転げ落ちそうになると、立ち塞がった人物は二人を掴んだ。

「大丈夫か!?」

「ゆとりん!」

ゆとりんは汗だくであった。
手にはホウキとモデルガンを所持している。

「一人?」

「あぁ。早く来て!リンリーンとまくらが待ってるから!」
ゆとりんに言われ、ギルガメ・ハチ公はゆとりんを追った。

リンリーン・まくらは資料室にいるらしい。

資料室へ走っている時、ギルガメは何度も後ろを振り返ったが、ナナシハァハァ(災)は追ってきていないようだった。



資料室の扉を開けると、リンリーンとまくらが立ったまま待っていた。

「ギルガメ!ハチ公!」
まくらがハチ公を抱きしめる。


[208]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 11:52

「いひひ…ギルガメ君…重力の約束…一休に人間だよ。ね?」





「ナ…ナナハァ…さん…。」

突如前方に現れたナナシハァハァ(災)。
手にはテニスラケットを持っている。

「ナナハァっ!!」
ハチ公が呼びかけたが、ナナシハァハァ(災)はニヤニヤするだけで聞こえてるのかさえ不安だ。


「ギルガメ君…ハチ公…嗚呼、しばらくね。とにかくパソコン操作を早く治して…ぎるるるるるる」

ピコッ!!!

ギルガメが起死回生の攻撃を仕掛ける。
ダメージは殆んどないがナナシハァハァ(災)は少しだけ怯んだ。

「ハチ公、逃げるぞ!」

「…。」

黙り込むハチ公の手を引いて、ギルガメは近くの階段を駆け上がった。

もう影人間とかどうでもいい!

とにかく早く逃げなきゃ!

みんなと会わなきゃ!
…全文

[207]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 11:47

ナナシハァハァ(災)がようやく給食室を後にした頃、ギルガメとハチ公の握った手は汗でべちゃべちゃになっていた。


「行ったっぽいよ。」


「凄い汗でごめん…あたし汗っかきなんだ。」
ハチ公がズボンに手を擦りつける。

「いや、俺もだよ。それより早く行こう。多分みんな資料室にいる。」

「うん!」

勢いよく鍋から飛び出ると、二人は給食室をそっと出た。

近くに階段はあるが、影人間がいるかもしれない。
あえて逆側の階段を使い、遠回りながらも安全に資料室に向かうことにした。

「ギルガメ!」

「ん?」

「あれ…。」

ハチ公が前を指さす。
そこには…



[206]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 11:35

息を潜めるギルガメとハチ公。

蓋の隙間から影が見える。

ハチ公はギルガメの手をしっかり握り、体を小さくしている。
ギルガメは蓋の隙間から視線を外すことができなかった。

――蓋を開けられたらヤバイ…


"そいつ"が隙間の前を通る。
逆光で外見はよく見えない。

『…黒さんじゃないな…』

体が小さい。
となると…ナナシハァハァ(災)…。

ギルガメは"そいつ"がナナシハァハァ(災)であることを悟った。
が、ハチ公には知らせない。
ハチ公はナナシハァハァ(災)を心底心配しているし、騒がれても困るからである。

ここはナナシハァハァ(災)が給食室を出ていくのを待ったほうがいい。



――ズリッ…ズリッ…ズリッ…

ナナシハァハァ(災)はしばらく給食室をうろついていた。


[205]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 11:11

扉を開けようとする音。
ギルガメとハチ公は顔を見合わせた。

――ガチャガチャガチャガチャ!!

激しくドアノブを捻る音がする。

――ガチャガチャ!バンバンッ!

とりあえずハチ公を抱き寄せる。
鍋の蓋のすき間を見つめ、『帰れ帰れ帰れ!』と祈った。

――ガチャガチャ!

『帰れよぉ!!』






音が止んだ…。


「何…今の?」
ハチ公が囁く。

「わかんないけど仲間じゃなさそうだな。黒さんかな?」

――ギィィィ…

「!?」

心臓が縮み上がった。…全文

[204]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 11:05

『え?なんでこれが…?』とギルガメが手にしたものはピコピコハンマー。
リーチが短い…かなり接近戦になってしまう。が無いよりはマシだと思いギルガメはピコピコハンマーを装備した。

続いてはおぼん。銀色の安っぽいおぼん。…"トレイ"という感じではない。

とりあえずピコピコハンマーとおぼんを手に、ギルガメは鍋に戻った。

「なぁにこれ?」とハチ公。

「武器だよ。"災い"とか影人間達に備えて。」

「あんまり強そうじゃないけど大丈夫かな?」

「なんとかなるよ。」


――ガタンッ!


「!?」


[203]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 10:51


「俺は大丈夫だよ。それに…」
ここで、ギルガメは人生で一度は言ってみたかったセリフの一つを実践してみることにする。

「何?」

「お前を守るのは俺しかいないからな…。」

以前、何かのテレビで耳にしたセリフ。これを言われたヒロインはクラクラッと来てしまっていた。

「そっか。ありがとう。」
鍋の中のヒロイン・ハチ公の反応は薄くて…ギルガメは顔が熱くなるのを感じた。

『タイミング間違えたかな…』

しかし、ハチ公の安全確保がギルガメの役割であることは間違っていないかもしれない。


だとすると…丸腰というわけにもいかない。

ギルガメはハチ公に「待ってて。」と囁き、一人、鍋を出た。

早く武器になりそうなものを探して鍋に戻らねば。

暗い給食室だが、大分目も慣れており、何があるかよく見える。


[202]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 10:11

…と、こんな風に、ギルガメは「全員無事だろう。」という結果にした辿り着けなかった。
単なる希望に近いが、頭の中に「全員無事」以外の結末はなかったのである。


「ギルガメ…緊張してるの?」

寝ていると思ったハチ公が突然話しかけてきた。

「いや、なんで?」

「凄い心臓動いてるから。」

ギルガメに寄り掛かっていたハチ公には、ギルガメの心臓の鼓動が聞こえていたらしい。

正直、いろいろと焦っていたのは事実であった。

「今、"災い"や影人間が来たらどうしよう。」とか、「皆と早く合流しなきゃ。」とか、「ハチ公…俺、汗臭くないかな。」とか。

黙ってはいるけれど、内心は大賑わいだったのだ。

「大丈夫だよ。眠くないの?」

「うん。本当は寝てる余裕なんてないもん。ギルガメこそ眠くない?」


[201]君の心の恋人、名無しがお送り致しました
2016/11/30 01:25
>>194
9割完成してるなら
そろそろ次の執筆よろしく(^ω^)ニコニコ

[200]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:17

話し相手のいなくなったギルガメは蓋のすき間を見つめ、ぼーっと考え事を始める。

もちろん、はぐれてしまった仲間達のことである。


銭湯は多分無事だと思った。
黒幕(災)のモデルガンも所持しているし、ホウキだってある。
今回のメンバーで最も頼れる存在であることは間違いないだろう。

まくら、不安ではあるがなんだかんだ言ってしっかり自分の身は自分で守っているだろう。

長髪暴君。先程、長髪暴君が窓から校庭に飛び出して行くのを見た。"災い"も影人間も走りは遅いので、校庭を走り回っていれば余裕で逃げ切れるはずだ。
プールで影人間を一体殺害したので影人間からは恐れられているかもしれない。

リンリーン。彼もモデルガンを所持している上、頭もいい。
銭湯ほどではないが、かなり頼りになるように思える。

ゆとりん。メモリーカードをトイレに忘れたばかりにとんでもないことに巻き込まれてしまった。
一見不安ではあるが、よくよく考えてみれば、保健室で皆と合流するまでは一人で校舎を徘徊していたわけだ。
実はかなり凄い奴かもしれない。



[199]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:16


「わかんないけど、きっと黒さんに捕まったんじゃないかな?。」

「"災い"に捕まると"災い"になるのかな?じゃあ黒さんは誰に捕まったんだろう。」
ギルガメの言葉に、ハチ公は「あたしに聞かれても…」と苦笑いする。


鍋の中は不思議な沈黙に包まれている。さらに、「包まれている」という安心感もあって、ハチ公は時折カクッと首を揺らしていた。

「ハチ公、眠いなら寝なよ。眠気を残したままじゃ逃げるのも苦労するし、それに、もうすぐ日が昇るから。」

ギルガメの言葉が正確に耳に入ったかはわからないが、ハチ公は「うん。」と頷くと、ギルガメの肩に寄り掛かり眠ってしまった。


[198]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:14

「隠れるって…どこに隠れる?」とハチ公。

「そうだなぁ…あれは?運搬のエレベーター!」

「入っちゃダメって書いてあるよ。」

「じゃあここかな。」とギルガメは巨大な鍋の中に入る。

ハチ公もギルガメの手を借りて、鍋の中に入って来た。

明かりが入る程度に蓋を閉める。

「なんか隠れんぼみたいだね。」
ハチ公が小さく笑った。

「やばい隠れんぼだよ。」と、蓋を調節しながらギルガメも笑う。


鍋の鍋は意外にも居心地がよかった。
ちょっと暑いけど…。


蓋のすき間から少しだけ外が見える。
月明かりが入ってきていて、鍋の中は真っ暗というわけではなかった。

「ハチ公…泣くなよ。」

「もう泣いてないよ。」
ハチ公は目を擦って笑う。

「なんでナナシハァハァさんが"災い"になんなきゃいけなかったんだろ…。」


[197]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:13

ギルガメは「早くみんなと合流したい…」と思いながらも必死に走った。

影人間から必死に逃げ、気がつけば給食室にいた。


給食室は一階。つまり、ギルガメはまた階段を降りていたらしい。

「はぁ…はぁ…」
「ギ…ギルガメ…」

一人だと思っていたギルガメだが、背後から声がして心臓が縮み上がる。

「ハ…ハチ公…。ずっと一緒にいた?」

「うん…はぁ…はぁ…。近くにいたのがギルガメだったから…必死に…はぁ…着いて来た…。」

「と、とにかく隠れよう。給食室みたいだけど、鍵しまる?」

「うん。さっきしめた。」

「ナイス。」

という具合に、ギルガメはハチ公と合流(?)した。
本音を言うと、銭湯やリンリーンと一緒の方が百倍安心できたが、それは言わない。言えない。


[196]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:12

その時…




――ガラガラ…

「!?」

図工室の扉が開く音。

本当は気にせずに逃げ出したかった。が、ついつい振り返ってしまう…。


図工室から現れたのは5〜6人の影人間であった。
不気味な動きで影人間はこちらに腕を伸ばしてくる!!


「うわぁぁぁぁぁっ!!」
「ぎゃあああああっ!!」


もう全員必死だった。

ギルガメは急いで階段を昇り始める。
一瞬、窓から校庭に飛び出す長髪暴君と、廊下を直進に走る銭湯・ゆとりんが見えた。

「まずいっ!はぐれた…」と思ったが、今引き返すのは危険だ。
現に、階段を昇るギルガメにも、一体の影人間が追って来ている。


[195]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:11

逃走中にまくらやハチ公は何度も鼻をすすっていた。
ギルガメからは見えなかったが、泣いているのかもしれない。


幸い、ナナシハァハァ(災)は簡単に振り切れた。
黒幕(災)もそうだったが、"災い"は足が遅いのかもしれない。


ナナシハァハァ(災)から逃げ、七人は無事に図工室に到着した。

「早く入ろう!」
ゆとりんが図工室の扉を開ける!


…が、開かなかった。鍵がしまっているようだ。

「なんでしまってんだよ!?」
「もう嫌だぁっ!!」

図工室の扉は何者かによって鍵をされた。
ならば早く別の場所に逃げるべきだろう。

七人が向きをかえ、階段に向かって歩き始めた。


[194]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 01:10
>>193
バカヤロー!もう9割は完成してんだよ!!
あとは貼り付けるだけやwww

[193]君の心の恋人、名無しがお送り致しました
2016/11/30 00:51
コピペして名前書き換えるだけなんだからもっとペース上げようぜ☆

[192]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 00:14


嫌な予感がした。
黒幕(災)ほどではないが、ナナシハァハァの言葉は不自然だった。

「まくら、下がれ。」と銭湯。

「えっ?」

「逃げるぞ…。」
銭湯の真剣な表情から察したらしく、まくらはじりじりと後ずさりする。

ナナシハァハァの笑顔が鮮明に見える距離まで来た。
「何よりだよ。無事で。夜中は外出で。無事で。宿直室…みんな…しゅしゅっ…すししさききけききき教員教員、職員室だよ。教員室、職員室きききだからね!」

懸命に会話をしようとする努力が伝わってくる。が、これは完全に災い認定されているというのも伝わってきた。

「逃げろっ!」
長髪暴君の声で皆走りだす!!!

後ろからナナシハァハァ(災)の「待ってよ〜〜。職員室教員室職員室…」という声が聞こえてくる。

「ナナハァさん…。」

ギルガメが昨日の夕方6時をもって友達になったばかりの女の子。


[191]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 00:13

図工室でぱんどらさんを呼び出すために使った紙であった…。

「それって…?」

まくらは七人の輪の真ん中にその紙を置いて言った。
「"ぱんどら図"…図工室にあったはずなのに…。」

「黒字さんが持ってきたんじゃない?」

「なんのために?」

「もう嫌だよ…。」


ぱんどら図が何故事務室にあるのか。全く理解できない。

「図工室行ってみよう。きっとこのぱんどら図は偽物だよ。」
銭湯が立ち上がって主張する。
偽物があることの意味もわからないが、"図工室に行く"ことには皆が賛成したようだ。

音が立たないように慎重に扉を開け、銭湯は廊下に一歩踏み出した。

「大丈夫。急ごう。廊下が1番やばいから。」

「銭湯、あれって…。」とゆとりん。

ゆとりんが指す方向に視線を移してみると…


「ナ…ナナシハァハァ?」

遠くに見える、見慣れた姿。
他ならぬいなくなってしまった友人、ナナシハァハァである。
…全文

[190]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 00:12

ふと皆を見回す。
長髪暴君やハチ公は眠っているようだ。
「のん気な奴らだなぁ。」と思いつつ、ちょっと羨ましかった。
眠ってしまえば一時的に現実から逃れられるからだ。

「ギルガメ、起きてる?」
リンリーンが小声で呼ぶ。

「何?」

「いや、みんな寝たのかと思って。俺だけ起きてるの嫌じゃん。」

「大丈夫だよ。寝てるのは長髪暴君とハチ公だけだし。」

銭湯、ゆとりんも「起きてるよ。」と笑い、まくらは立ち上がって事務室をうろうろし始めた。


「きゃっ!!」

まくらが軽く悲鳴をあげたので、全員ビクッとしてまくらを見た。
銭湯やハチ公が目を覚まして迷惑そうな顔をする。

「うるせぇなぁ。なんだよ。」とリンリーン。

「こ…これ…。」



まくらが大量の紙の中から一枚取り出して、皆に見せる。




それは……全文

[189]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 00:11


「今何時?」
ゆとりんが時計を探しつつ尋ねた。

「3時。」とギルガメ。

「じゃあもう朝までここに入ればいいよね。」

「だね。」


――ここまで来たら動かない。



ぱんどらさんに成功すれば、きっとナナシハァハァも戻ってくる。黒幕(災)も元に戻るだろう。そして願いも叶う。

様々な希望を胸に、七人は事務室潜伏を決意した。


日の出まではもうすぐである。


あまり会話しすぎて黒幕(災)や影人間にバレてもしょうがないので、事務所は自然と静かになった。

長い間沈黙が続き、ギルガメは自分の瞼に重さを感じた。


[188]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/30 00:10

「まくら、願いは決まった?」
ギルガメはなんとなくまくらに尋ねた。

まくらが一瞬ビクッとしてギルガメを見る。
「当たり前じゃん。」

「まくらも受験生じゃんよ。志望校合格だろ。」とリンリーンが口を挟む。

「ばーか。志望校は願うまでもないし。やっぱり彼氏かなぁ。芸能人で言うとねぇ…」

「まくららしくて安心したよ。」
ハチ公が笑う。


ここにいる皆はぱんどらさんに願いを叶えてもらうという共通の目的のもとに集まっている。

黒幕(災)は巻き込まれてしまっただけだが…。


聞いてないけれど、銭湯や長髪暴君・ゆとりん、そしてナナシハァハァにも叶えたい願いがあるわけだ。

気になる…。


しかし、何故か聞けなかった。
理由はわからないが、多分何かしらのバリアが張られていたんだと思う。
圧力というバリアが。


[187]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/29 16:39

長髪暴君は「あぁ…」と思い出したような声を出すと、「必死だったからさ。」と答えた。

ギルガメは刺殺した瞬間の影人間の叫びには驚いていた。
影人間があまりにも人間らしい声を出したからである。

「一瞬、人間かと思っちゃったよ。」

「確かに。だとしたら長髪暴君やばいよな!殺人鬼だよ!」と銭湯が騒ぐ。
まくらが「うるさい!」と物を投げたのは言うまでもない。


それにしても、散々な一夜だ。

時計は午前3時。

季節が季節なので、もうちょっとで日の出だ。

ぱんどらさんの終了は完全なる日の出をもってとする。

だとすると、残りわずかだ。



[186]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/29 11:54

確かに、がむしゃらに走り続けることに意味はない。むしろ黒幕(災)や新たな影人間と遭遇する可能性が高くなるだけだ。

「走り続けるか、それとも隠れるか」の主導権は先頭を走るギルガメ・銭湯が握っている。

ギルガメ・銭湯も走りつづける意味に疑問を感じていたのでさっさと近くの教室に飛び込んだ。





「ねぇギルガメ。ここどこ?なんかめっちゃ紙あんだけど。」

「事務室だってさ。なんか初めて入った感じ。」

「ふぅん。」
冷めた返事をすると、まくらは辺りの書類をガサガサと物色し始めた。

事務室は狭い。
いや、本当は広いのかもしれなが、とにかく紙だらけであるため非常に狭く思えた。

藁半紙やレポート用紙、発表用の巨大な紙。
なるほど、先生達はここに貯蔵されている紙を使用してプリントを作成していたらしい。

座り込むギルガメッシュ達。
ナナシハァハァは相変わらず見つからない。

「ナナハァ…どうしたのかな…。」
ハチ公が前髪をいじりながら呟いた。

「トイレだとしても普通、一声かけるよね。」とゆとりん。

「職員室に行ったくらいまでは一緒にいたよな。」
武器(?)のホウキで力無く床を叩く銭湯。
…全文

[185]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/29 11:47

なんと、長髪暴君が包丁で影人間を刺したのだ。
包丁はゆとりんが家庭科室で手にしたものである。タオルに巻いて持ち歩いていたのを長髪暴君が奪いとり、影人間に刺したのである。

包丁が刺さったまま身体をくねらせ、「あ゙あ゙…」と声を漏らしたかと思うと、プールの中に落ちてしまった。


ギルガメ・銭湯・まくら・リンリーン・ハチ公・ゆとりん、そして残った影人間までもが茫然とその様子を見ていたが、「早く逃げろ!」という長髪暴君の声に我に帰ると、一気に扉へ駆け出した!


水に沈む影人間と、何かを叫ぶ影人間を残して…

「なんなんだよもぉ!!」

プールから飛び出した七人はわけもわからず校舎を走り回った。

「ぱんどらさんって"災い"だけじゃなくて、影人間まで召喚してくんのかよ?」
ギルガメの横を走る銭湯が言う。

ギルガメは息を切らしながら「らしいな。」と短く答える。

「おい、どこまで走るんだよ?」
背後からリンリーンの文句が飛んで来た。


[184]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/11/29 10:44

今、水に飛び込んで反対側まで一気に泳げば助かるかもしれない。
しかし、泳ぎに自信があるのは銭湯・長髪暴君・まくらくらいのもので、ギルガメ・リンリーン・ハチ公・ゆとりんは犠牲になってしまう可能性が高い。
かといって、このままでは全員が捕まってしまう!

捕まったらどうなるかは不明だが、間違いなく危険な結果が待っているだろう。

ジリジリと接近する影人間。

銭湯はプールに飛び込む姿勢を取った!


その時だ!


「ギャアアアアアアアアア!!!!」

耳を壊さんばかりの叫び!!

叫んだのは影人間の片方である。


[183]君の心の恋人、名無しがお送り致しました
2016/10/02 19:24

[182]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/09/30 23:14

現れたのは先程追い掛けてきた影人間。


「ここまで来たのかよ…。」

影人間はプールサイドに立つと、こちらに向かって歩いてきた。


「やばいよ!」
みんなプールサイドを走る。


今、プールサイドの反対側には影人間がいる…。

さらに不幸なことに、影人間はもう一体現れたのだ!


影人間は挟み打ちでこちらに歩いてきた…。


[181]パンツパーク◆QoeunprWLM
2016/09/30 22:34

扉が開く…。

「!?」

皆、後ずさりしながら姿勢が扉にくぎづけになる。

誰かが入ってくる?
ナナシハァハァか?

誰しもが"ナナシハァハァであれ!"と願ったが、結局願いは届かなかった…。



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