04/14.
自宅兼教室のリビング。
教師が、ギジン用の服やウィッグを扱うショップの通常商品カタログを眺めている。
「うーん。どれがいいかなぁ」
教師が見ているのは長髪のウィッグだ。
硬派狼の生徒が覗き込む。
「それを、俺がつけるのか……？」
元々短毛種の硬派狼は、長髪になることに戸惑いを隠せないらしい。
「素敵じゃないですか。いいと思いますよ」
エレガント犬がティーカップを片手に口を出す。
「貴方は背も高いから、長い髪がきっと映えます」
「そ、そうか……？」
硬派狼も満更ではない様子だ。
「色違いもあった方がいいから、もう少しお金が必要かな」
教師が呟く。
「そうと決まれば、私ももう少しお仕事を頑張りましょう」
「よし！俺もやるぞ！」
生徒二人が意気込む。
新しいウィッグのためにさらに気合いを入れる一同だった。
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